【現金1億円の運用】S&P500インデックスか、高配当ETFか?

賃貸マンションの売却や、金(ゴールド)の先物取引などで得た1億円の現金をどうするか?
現金のまま放置すると資産価値が目減りする一方なので、うまく働かせて、お金がお金を生む仕組みを構築したいと考えています。

大きく2つの選択肢があります。

Aコース:従来通り不動産投資を続けて、月々のキャッシュフローとキャピタルゲインを狙う
Bコース:投資信託またはETFを購入して、配当金を得ながらキャピタルゲインを狙う

Aコースについては経験上どういう投資になって、どのような結果が出るのか、おおよそ予測がつくので、ここ数日は集中してBコースを勉強しています。Bコースも良く理解した上で、AとBのどちらをとるか最終判断したいと思うからです。

ここから先は、仮にBコースを選んだとしたら、具体的な投資先や移行方法がどうなるのかを考えてみます。ということで、まずは要件を整理してみました。

要件
① 投資先はS&P500インデックスまたは高配当ETF
② 配当金または定期的な取り崩しで、年3~4%を年金方式で受け取りたい(年300~400万円)
③ 元本の1億円はできるだけ減らしたくない
④ 株価の変動に一喜一憂したくない。また1億円を一括投資すると、その直後に下落した場合の精神的な打撃が大きいので、複数回に分けて自動購入したい
⑤ 信託報酬などの経費はできるだけ低く抑えたい

次に、ネット上のみなさんのご意見などを参考に、候補を以下の2つにしぼりました。比較対象が多すぎると大変なので。

● SBIバンガードS&P500インデックスファンド(S&P500インデックス)
● VYM(Vanguard High Dividend Yield ETF
高配当ETF)

では、具体的に見ていきましょう。自分の頭の中を整理するために書いているので、分かりにく点などがありましたら、どうかご容赦ください。

投資先はS&P500インデックスまたは高配当ETF(要件①)

S&P500インデックス(SBIバンガード)を候補にした理由は、FIREの4%ルールが機能することが検証されているからです。まとまった配当金は受け取れないですが、4%ルールに従って取り崩していけば、30年先に残高ゼロになる確率は5%以下だそうです。

ですが私が気になるのは、この「取り崩すという行為」です。せっかく手にした資産を削りとっていくような感じがして、あまり心地よくないのです。

一方、高配当ETF(VYM)は年3~4%の分配金が期待できるので、文字どおり夢の配当金生活を実現することができます。元本と配当金がはっきり分かれていて、配当金が定期的に口座に振り込まれるので、取り崩すという感覚がなくてスッキリしているように思います。

気分的にはVYMで配当金生活の方がいいなー ✨
よって要件①に対する判定は、以下のとおりとしました。

判定
6点…. SBIバンガード(S&P500インデックス)
10点.. VYM(高配当ETF)

配当金または定期的な取り崩しで、年3~4%を年金方式で受け取りたい(年300~400万円)(要件②)

SBIバンガードでもVYMでも、年3~4%を年金的に受け取ることは可能です。SBIバンガードなら定期取り崩しというサービスがあるし、VYMには配当金があるからです。

ここで問題となるのが税金。
SBIバンガードは国内投信なので、源泉分離課税で20%が自動的に課税されます。
一方、VYMは海外ETFなので、分配金に28%が課税されてしまいます。外国税額控除を使えば、その差は縮まりますが、計算が恐ろしく面倒みたいです。

私の場合、年末調整は税理士さんにお願いしているので問題なくやってくれますが、外国税額控除の適用を受けるために所得が330万円を超えないように気を配らなければなりません。また計算の結果、控除額が意外に少ないなんてこともありそうです。

そういう意味では、明朗会計かつ年末調整を待たずに税務処理が済んでしまう、SBIバンガードに軍配が上がります。

判定
10点.. SBIバンガード(S&P500インデックス)
4点…. VYM(高配当ETF)

元本の1億円はできるだけ減らしたくない(要件③)

2020年のコロナショックの回復局面ではSBIバンガードの方が運用実績が勝っているようです。過去5年の成績もSBIバンガードが優位ですが、先々のことはまったく分からないですよね。どちらも株式への投資である以上、リスクはつきものです。
ましてやタイプは異なれど、同じ米国株への投資ですから、元本割れのリスクも大きな差はないと思っています。
なので、この項目については引き分けとしました。

判定
10点.. SBIバンガード(S&P500インデックス)
10点.. VYM(高配当ETF)

株価の変動に一喜一憂したくない。また1億円を一括投資すると、その直後に下落した場合の精神的な打撃が大きいので、複数回に分けて自動購入したい(要件④)

毎日自動積立とマイナス5%ルールを併用すれば、株価が上がれば素直に嬉しいです。逆に大きく下げた場合でも、安く多く仕込めるので、これまた嬉しい。 結局、株価が上がろうが下がろうが嬉しいわけなので、株価の変動に一喜一憂しなくて済みますね。精神的な安定を第一に考えている私にとっては、とても重要なポイントです。

SBIバンガードは毎日自動積立が可能です。VYMは外国ETFですが、私が使っているSBI証券なら毎日自動積立できます。マイナス5%ルールの発令時はどちらも手動買い付けとなります。

よって、この項目も引き分けとしました。

判定
10点.. SBIバンガード(S&P500インデックス)
10点.. VYM(高配当ETF)

信託報酬などの経費はできるだけ低く抑えたい(要件⑤)

SBIバンガードの信託報酬は0.0938%(税込)で、隠れコストを加味した実質コストは0.1136%(税込)です。1億円を運用していたとすると年113,600円が信託報酬として差し引かれることになります。
一方のVYMは0.06% (税抜)です。年60,000円で済みます。

投資額が100万円だとしたら、SBIバンガード1,136円 対 VYM600円なので、ワンコインの差にすぎません。が、投資額1億円となると年53,600円の差です。意外と大きな数字ですよね。5万円あれば温泉旅行くらいできちゃいますから。

信託報酬のほかには、購入・売却時の売買手数料も考慮しなければなりません。

SBIバンガードは手数料ゼロ円です。

一方のVYMは株式と同じ扱いなので、約定代金の0.45%が手数料ですが、下限5ドル、上限20ドルと決まっています。1度の取引きで1億円のすべてをVYMに交換してしまうなら、手数料は2,200円(20ドル)で済みます。

ですが、毎日自動積立を前提とするなら、1回の取引き額が少額となるので、毎日0.45%の手数料がかかってきます。日々の積立金額にもよりますが、購入手数料の累計は450,000円です 😨😨😨

ひとことで言ってしまうと、VYMは毎日自動積立には不向きということになります。

判定
10点.. SBIバンガード(S&P500インデックス)
5点…. VYM(高配当ETF)

結論

以上の結果をまとめると、以下のようになります。

総合判定
46点…SBIバンガード(S&P500インデックス)
39点…VYM(高配当ETF)

ということで、SBIバンガード(S&P500インデックス)で行くことにしました~!

S&P500インデックスにすべきか、高配当ETFにすべきかという議論は、ネット上にたくさんあります。それぞれの主張は間違いではないので、読めば読むほど迷ってしまいますよね。

そんな時は、漠然と思い悩むのではなく、自分自身の希望(要件)をきちんと整理して、それぞれの要件に照らし合わせて評価していくと、答えに近づくことができます。

『困難は分割せよ』は、近代哲学の祖と言われるデカルトの名言です。どんなに難しいことであっても、少しずつ分割していけば達成できる・・・という意味でしょうか。難しいからといって思考停止にならないように、心がけていきたいものですよね 😊😊😊

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