前回は不動産投資を中心に話してきました。今回は株式投資です。
このシリーズの第5回でお話しした以下の式の、最後の部分になります。
資産形成= (収入-支出)+ (不動産投資×利回り)+ (株式投資×利回り)
例によって、我が子と話すときの口調で書いていきます。
ビギナーズラックに浮かれてはなりません
コロナショックのあと、株価が急回復したせいでしょうか。書店の店頭には株式投資本が目立ちます。街中での人々の会話に耳をすますと、やはり株式投資の話で持ちきりです。
また、近ごろのSNSを見ていると「会社を辞めて投資で生きていく!」 と宣言する人を数多く見かけます。本当に大丈夫なのかなーと心配してしまいます。
2020年のコロナショック後の相場は、誰でも勝てる特殊な相場でした。そんな絶好の環境の中でちょっと稼げたくらいで、自分の実力を過信してはいけません。
株式市場とは、プロのレーサーと免許取りたての若葉マークが、公道で競争しているような世界です。プロのボクサーと街の喧嘩自慢が、同じリング、同じルールで殴り合いをすることは規制されています。ですが、そんな規制が一切なく、プロも素人も同じ公道で勝負しているのが株式市場なのです。
素人が簡単に勝てるはずがないということを、くれぐれも肝に銘じておいてください。

投資を始めて間もない頃にうまく行ったとしても、それはビギナーズラックにすぎません。
決して才能があるなどと思わないように。トンビの子はトンビなのだから🤣
S&P500インデックスへの積立投資なら、素人でも高確率で勝てる
厳しい株式投資の世界だけれど、リスクをとらなければリターンはありません。
リターンとは、リスクをとった人へのご褒美だと、父は思っています。
銀行の普通預金や定期預金にどれだけ積み上げても、今の低金利ではどうしようもないことは周知の事実。資産形成の過程では株式投資は必須なのです。
では素人がこの厳しい株式投資の世界で生き抜くためにはどうすれば良いか。
日本の個別株はもちろん、米国、香港、他の先進国、ベトナム、タイ、中国、UAEと、いろいろなチャレンジをしてきた父に言わせると、何やかんや言ってS&P500インデックスの積み立てが、素人にとっては最強です。
理由はさまざまな書籍やブログなどで語り尽くされているので、ここで繰り返すことはしませんが、君たちの現状や性格を踏まえて、3点に絞るとしたら以下のとおりです。
理由① 定額を毎日自動的に積み立てるので、株価に一喜一憂しなくてすむ
株価って、自分が買った瞬間から下がり、売った瞬間から上がるもの。そんな悔しい思いはストレスのもとです。
特に君たちに子どもができた時は要注意です。親の気分のムラは、思った以上に子どもの健全な成長に支障をきたすからです。
暴落して株価が半額になっても、子どもの前では何事もなかったかのような顔をしていられますか?
なかなか難しいと思います。
家族のためにと思ってやっていることが、家族を破壊してしまっては意味がありません。株式投資は絶対に行うべきですが、常に平常心を保てる方法を選択すべきです。
その点、定額、毎日、自動の積み立てなら、平常心を保ちやすいです。
株価がどうなろうとひたすら毎日買い続けていると、上がればもちろんうれしいし、下がっても低い価格で買えるのでハッピー。株価に一喜一憂する必要がないからです。
定額、毎日、自動積立なら、投資をしていることを忘れてしまうことだってあります。
それくらいの方がむしろ良いのです。株式チャートとにらめっこしている時間があるくらいなら、その労力は本業に充て、その時間は家族のために使うべきだと父は思います。

投資の成績上位者を調べて見ると、ツートップは「亡くなっている人」と「運用しているのを忘れている人」なんだそうです🤣🤣🤣
理由② インデックスに投資すれば銘柄選択や入れ替えの手間がない
市場全体が上がっていても、個別株は業績やアクシデントで大暴落することがあります。
その点、インデックスなら広く分散されているので、大化けはしない代わりに、大損もしません。
しかもインデックスに組み入れる銘柄は、勝手に入れ替えてくれるので、ポートフォリオの入れ替えコストや手間を省くことができます。
一昔前まではETFなんて存在しませんでした。ETFが登場した後も、日本から購入することができない銘柄が多く、海外に証券口座を作って投資したものです。
それが今はどうでしょう。多くの代表的な銘柄が日本のネット証券で購入できます。しかも自動積立までできてしまいます。このメリットを最大限に生かそう!

車を運転すること自体を楽しみ、高速走行を極めたいのなら、マニュアルシフトのスポーツカーが良いでしょう。でも険しい山道を、家族を乗せてドリフト走行したいですか?
安全に安心して目的地(FIRE)にたどりつきたいなら、最新の自動運転技術にお任せした方がベターです。
自分で運転しなくていいので、走行中であっても車内で家族と談笑したり、映画を観たり、お弁当を食べたりすることもできるからね 😃
理由③ 株主利益を最優先する文化が根付いているのはアメリカ企業
アメリカの大企業では、常に株主利益が最優先です。サラリーマン時代に外資系で働いていた父は、そのことをよ~く知っています。
アメリカ企業では、その従業員になるべきではなくて、株主になるべきなんです。
株価を少しでも上げよう、配当を少しでも多く出そうと、最大限の努力をするのがアメリカ企業なのですから。そのためには従業員のクビを平気で切ります。
最近は変化の兆しがあるとは言いますが、根付いた文化が簡単に変わることはないでしょう。
そんなアメリカの大企業から厳選されたS&P500インデックスが、やはり堅実だと思います。
株式投資をストレスフリーで行いたいなら積立投資に限る!
株式投資はリスクをともないます。
10年に一度は、大暴落で株価が半値になると思ってください。
株価が急落して世界中が総悲観のとき、君たちは勇気をもって買い向かうことができますか?
父にはできませんでした。それが普通の人の行動様式だと思います。
だけど、大暴落は絶好の仕込み場。ここでしっかり仕込むことができれば、上昇局面で大いにエンジョイできます。これをノーストレスで実現する方法が、S&P500インデックスの積み立てなのです。
キーワードは3つだったね。
定額、毎日、自動
SBI証券でも楽天証券でも簡単にできることなので、若い君たちは最初からこの方法で行ってほしいです。
たった一つの条件。それは決して中断しないこと
素人でも高確率で勝てる、唯一の方法とも言える積立投資。
成功をおさめるためには、一つだけ条件があるよ。
それは決して途中でやめないこと。一度始めたら絶対に中断してはなりません。
積立投資をしていると、必ず大暴落に見舞われます。
が、大暴落は絶好の仕込み場。株価は必ず元に戻ります。これは歴史が証明していることです。
どんなに弱気相場でも「安く買えるからラッキー!」と、口笛を吹いていられるくらいがちょうど良いです。
もし会社で株価を頻繁にチェックしたり、常時株価が気になるようなら、それは度を超えて積立投資している証です。そんな時は積立金額を減らしましょう。
積み立てを続けていると、許容できる株価の上下動の幅が広がっていくものです。そしたら少しずつ積立金額を増やしていきましょう。慌てないことです。
最終的に、毎月の給与の20~30%を欠かさずに積み立てて行けるようになれば、確実に資産は増えていきます。
株式投資=長期×積立×分散
株式市場において素人が高確率で勝つためのキーワードは、「長期、積立、分散」の3つです。
株式投資=長期×積立×分散
これが勝利の方程式。
そして、S&P500インデックスへの積立投資は、この勝利の方程式を完全に満たしています。
長く続けること、途中でやめないこと、これを肝に銘じてください。
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