【我が子に伝えてきたこと⑯】S&P500インデックス:金ETF=9:1

前回は、株式相場は概ね十年単位で大暴落すること、そして金(ゴールド)への投資も組み合わせて行っていると、そのショックをやわらげることができると書きました。

今回はその続きで、金に投資する具体的な方法について、子どもたちに話した内容を記録しておきます。

金(ゴールド)に投資する方法

いろいろな投資の仕方があります。代表的なものは以下のとおり。

●金ETF、金投資信託
●純金積立
●金地金(じがね)、金貨(コイン)
●金先物取引

金ETF、金投資信託

ETFや投資信託を通じて金に投資することができます。株式のETFや投資信託と同様に、ネット証券で簡単に売買でき、手数料も低いのが特長です。もちろん積立も可能なので、最もお手軽な方法と言えるでしょう。

代表的なETFとしてはNYSEに上場しているSPDRゴールド・シェア(GLD)が有名です。信託報酬は0.40%なので問題ない低さだと思います。ただし2021年6月13日時点の価格が176USDなので、1回の購入に2万円くらい必要になります。

一方、国内投資信託は100円単位で積立できます。が、買付手数料や信託報酬がETFに比べて高めです。

手数料や信託報酬はジワジワきいてくるものだし、長期だとバカにならない経費なので、ETFに月単位で投資するのが得策だと思います。月に2万円が難しいなら、隔月とか、四半期毎とか、ボーナス月だけの購入にすれば良いでしょう。

純金積立

毎月一定額を積み立てて金を購入する方法。手間暇がかからず、個人でも気軽に投資でき、購入した金を実際に保有しておく必要もないため、貸金庫などの保管コストもかかりません。1000円単位から投資可能です。

田中貴金属工業や三菱マテリアルが有名だね。
ただし、販売会社にかかわらず、取引手数料やスプレッド、保管手数料などのコストが発生する点には注意が必要です。そのため、ETFや投資信託に比べて純金積立はコストが高めとなります。

金地金(じがね)、金貨(コイン)

金の延べ棒は映画で見たことがあるよね。1リットルの牛乳パックを縦に半分にした位の大きさのやつ。あれは10kgの金地金です。1gあたり6600円(2021年6月時点)なので、10kgだと6600万円だね 😆

他にもいろいろなサイズがあって、グラム単位で売買が可能です。

株、債券、通貨等のいわゆるペーパー資産は、発行する企業や国家の信用によって成り立っているので、発行元の信用リスクが常につきまとい、場合によっては無価値になってしまうこともあります。
しかし金は発行元がないので、誰の負債でもありません。したがって信用リスクがなく、世界中でその価値が認められています。人類の歴史上、一度たりとも無価値になったことがないのがその証です。

金地金や金貨のメリットは、手元に金の現物を保有できる点です。 一方で、保有が可能だからこそ盗難リスクが大きなデメリットです。 自宅で保管するのが不安な場合は、銀行などの貸金庫や販売業者の保護預かりを利用することもできますが、どちらも手数料が発生します。

金ETFや金投資信託のように、ネット上で簡単に売買することもできません。
金の重み、輝きはとっても魅力的ですが、若い君たちが金地金や金貨を手にするのは、もっともっと先で良いでしょう。

金先物取引

結論を先に言うと、先物取引に手を出してはいけません。

先物取引とは将来の特定の時期における売買を約束する取引で、レバレッジをかけて少ない額で大きなリターンを得ることができます。その一方で、リスクが極めて大きい取引手法です。少ない額とは証拠金のことで、およそ23万円前後を支払えば540万円ほどの取引が可能です。

ETFや投資信託を買っている限り、投資したお金がゼロになってしまうことはまずありません。しかしながら、先物取引ではゼロどころかマイナスになることがあるのです。

買い建てまたは売り建てた銘柄の含み損によって委託保証金率が下がることにより、追証(おいしょう=追加保証金)を入れなければならない事態が発生するのです。資金が底をついて追証を入れられないと、全建玉の反対売買となり多大な損失が確定します。反対売買により不足金が解消しない場合には、さらなる資金を入金する必要があります。

簡単に言うと、最初に投下した資金がゼロになるばかりか、追加でお金を払わないと、撤退することすらできない投資手法が先物取引です。

難しい用語が出てきて、何のこっちゃと思うことでしょう。それでOKです🤣🤣🤣

良く理解できない手法には絶対に手を出さない。これは鉄則だと肝に銘じてください。

金先物取引には断固手を出すべきではない(リピート!)

父は1年半ほど先物取引をやったことがあります。500万円を証拠金として投入して、最終的には2500万円の利益を得ました。この数字だけを見ると魅力的に思えるかもしれません。ですが、単なるビギナーズラックに過ぎません。

それどころか追証の恐怖で、眠れない夜が何日も続きました
たまたま最終的に利益が出たから良かったものの、金価格が大きく下がって、追証を入れることができなくなったら、破産の道まっしぐらです。

君たちには、こんなリスクを背負い込んでほしくありません。
若い人には「時間」という「最大の資産」があるのです。それを上手に生かせば最小のリスクで十分な資産を形成することが可能です。大きなリスクをとる必要はまったくありません。

もう一度言います。

先物取引には絶対に手を出さないでください!!!

金への投資配分

S&P500インデックスと金ETFに積立投資をするとして、その比率はどれくらいが良いでしょうか?

9対1くらいが良いのではないかと思っています。
8対2 あるいは 7対3でも良いのですが、金(ゴールド)を組み入れるのは、あくまでも価格変動の大きい株式投資のリスクヘッジです。若い君たちには「時間」という最大の味方が付いているので、9対1で十分だと父は思います。

まとめ

資産形成の勝利の方程式を覚えているかな?
収入を増やし、支出を減らすことで得たお金を、不動産投資と株式投資に回して増やしましょうということだったね。

資産形成= (収入-支出)+ (不動産投資×利回り)+ (株式投資×利回り)

これが王道だけど、株式市場は十年に一回程度、必ず大暴落します。
そのリスクヘッジとして、株式と相関性の低いアセットクラスである金(ゴールド)を追加することで、株式相場の大暴落時のショックをやわらげましょうというお話でした。

そして、S&P500インデックス:金ETF = 9:1 の割合で積立投資しましょうということだったね。

見出し

S&P500インデックス + 金(ゴールド)で株式相場の暴落時のショックをやわらげる
S&P500インデックス:金ETF = 9:1

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我が家には(とある場所に)金の地金が3kgあります。
ETFや投資信託の方がお手軽で良いのですが、途中で売却する予定はなく、孫の代まで受け渡していくつもりなので、地金にしました。
その重みや輝きを見ていると、有史以来、金が富の象徴であり続けた理由もわかるような気がします😊

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