【ゼロで死ね】相続税ゼロで逝く

「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール(ゼロで死ね)」という本が日本でもベストセラーとなりました。
死ぬまでに自分が持っているお金をすべて使い切るという生き方を提唱する本です。そのためには45歳~60歳で資産を取り崩し始めなさいと著者は言っています。

とてもユニークな内容で共感できますが、多くの人がこのとおりに生きることは無理なんじゃないかなと思います。私もその一人。

なぜなら自分が貯えた老後資金が減っていくことに不安を感じるから。

金融資産を2億円も持っている84歳のお年寄りが「毎日不安で眠れない」と相談窓口に電話してきた例もあるそうです。そこまで極端ではないにしても、思ったより長生きしてしまうというリスクがあるのは確か。資産を食いつぶしながら生きて行くということは、カウントダウンをしているようで、あまり良い気分とは言えないでしょう。

では、私の理想は何かと言うと・・・

適度なボリュームの資産を維持しながら無理なく余生を過ごし、私が逝ったあとは、維持していた資産を家族に引き継ぐ

です。

相続税ゼロで逝く

では私が生きている間ずっと維持していたい「適度なボリュームの資産」ってどれくらいなのか。私の理想は以下のとおりです。

私の理想

●相続税の負担がゼロとなる範囲で、できるだけ多くの資産を私の家族に残して逝く


相続税ゼロがキーワードです。

相続税をゼロにするのはとっても簡単ですよね。相続するものがないくらい貧乏であれば良いのですから。でも生前にたくさんの素敵な記憶を提供してくれた自分の家族には、何がしかの資産を残してあげたいものですよね。

逆に残す資産が多すぎるのもどうかなと思っています。それが原因で「争族」に陥るケースが非常に多いからです。それでは元も子もありません。また、相続資産が増えれば増えるほど、相続税の負担も大きくなってしまいます。

では、どの辺で手を打つか?
私なりに考えた結果が「相続税の負担がゼロとなる範囲内で、できるだけ多くの資産を家族に残す」です。

相続税をゼロにしたい理由は、今の日本国の税金の使い方に大きな疑問を抱いているからです。もうちょっとまともな使い方をしてくれるのなら、もっと頑張って税金をたくさん払います🤣🤣🤣

相続税をゼロにするための手順

ではどうやって相続税をゼロにしたら良いのでしょうか。私の場合、以下の手順を踏んで計画してきました。

手順1:相続診断士の資格を取得する
手順2:現時点の相続税を計算する
手順3:相続税をゼロにするためにできることをリストアップする
手順4:先送りせずにできることから始める
手順5:毎年見直しをする

手順1:相続診断士の資格を取得する

最初に実施したのは、相続に関する勉強でした。日本の相続税制はとても複雑です。まずはそれをきちんと理解しなければ話になりません。「彼を知り己を知れば百戦殆うからず」です。

市販本やネット情報で勉強することもできますが、私が選んだのは相続診断士の資格取得です。相続に関する様々な制度を体系的に学ぶことができるからです。税込みで38,500円かかりましたが、早く効率よく知識を得ることができました。試験は決して難しいものではないのでご安心ください😊

相続診断協会
相続手続き・遺産相続などのサポート~相続診断協会~相続診断士は、相続に関する広く多岐にわたる問題を理解し、一般の方の啓蒙活動を行います。

手順2:現時点の相続税を計算する

相続診断士の資格を取得する頃には、自分が亡くなった場合の相続税がどの程度になるか、計算できるようになります。厳密には税理士さんに計算してもらわないと分からないのですが、計画を立てる上では必要十分な精度で算出できます。

ケースバイケースなので詳しくは書きませんが、私の場合、以下のような資産があるので、それを元に計算しました。

●個人で所有している資産
– 現金、有価証券、iDeCo、金地金、暗号資産、自宅、マイクロ法人への貸付金
– 収益不動産、小規模企業共済
– 私が代表取締役をつとめる2つのマイクロ法人の株式
– 住宅ローン(負債)

●マイクロ法人が所有している資産
– 収益不動産、現金、有価証券、金地金、生命保険、倒産防止保険、車
– 銀行借入金(負債)

手順2の結果、たった今、自分が亡くなったと仮定した場合の相続財産は、(マイクロ法人株式と暗号資産をゼロ評価とした場合)2億2000万円となりました。ここから基礎控除を引いた課税遺産総額は1億7000万円。それに対する相続税は860万円です。

私は資産家ではないので、美術品やクラシックカーのような価値の算定が難しい資産は持っていません。離婚歴も無ければ、隠し子もいないので、計算はとてもシンプルです😀
多くの人が同じような状況かと思います。相続診断士の資格を取得できるだけの知識があれば、相続税は簡単に試算できるので、まずは勉強。そしてやってみる。これを怠ってはカモにされるだけだと思っています。

手順3:相続税をゼロにするためにできることをリストアップする

現時点での相続税を計算出来たら、この相続税をゼロにするための方策を考えていきます。
私が現時点で進めているのは、以下のような項目です。

●個人所有の収益不動産を自分のマイクロ法人に売却する
収益不動産をマイクロ法人の所有にしておくと、相続は株式の譲渡だけで済みます。株価の厳密な算定は税理士さんでないとできませんが、算定方法をある程度知っていると、株価を落とす方法がいろいろとあることに気がつきます。株価を落とすことができれば資産価値も減るので、相続税が低くなります。

また、収益不動産がマイクロ法人名義になっていると、私が死んだとしても名義変更したり売却したりする必要がありません。コストも手間も最小化できるということです。
このように収益不動産は個人で所有するより法人に持たせた方が、相続という観点からは有利なのです。

●個人から法人に貸し付けたお金を、親族に暦年贈与する
年間110万円以下であれば贈与された人に贈与税はかかりません。なので毎年110万円ずつ、自分の親族に贈与していくことで課税遺産総額を少なくしています。
贈与した資産を自分のコントロール下に置く方法については、以下の記事を参照してください。

上記はあくまでも私の例です。それぞれの置かれた状況に応じて、他にもさまざまな手段が思い浮かぶことでしょう。ぜひ楽しみながら考えてみてくださいね😄

手順4: 先送りせずにできることから始める

勉強して知識を蓄え、たくさんの事例を知り、自分の場合に何ができるのかを真剣に考えていると、さまざまなアイデアが思い浮かぶものです。時には税理士などの専門家のアドバイスも受けながら、できるところから始めましょう。

相続なんてもっと年をとってからでいいや・・・なんて考えない方が良いと思います。
ある日突然、交通事故で亡くなってしまう可能性だってあるのです。
現時点の自分の課税遺産総額をしっかり把握し、最適と思われるプランを先送りせずに実行していきましょう!

手順5:毎年見直しをする

少なくとも年に一度は課税遺産総額の再計算を行い、その結果を元に戦略の見直しを行いましょう。

私は毎年正月に見直しを行うことにしています。新年のフレッシュな気分の中で、じっくり時間をかけて考えるようにしています。

旅の途上で見直しをすることもあります。旅先のホテルやカフェ、列車や船の中、誰もいない南国のビーチなど、非日常的な空間で物事を考えると、思わぬ斬新なアイデアがひらめいたりするものです。

まとめ

「DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール(ゼロで死ね)」という本がベストセラーとなりましたが、蓄えた資産を減らしながら生きて行くということは、理屈では分かっていても気分的にはなかなか難しいものです。

なので私の場合は、相続税がかからない程度の貯えを常時キープしながら、ゆとりを持って余生を過ごしたいと思っています。そのために常に自分の課税遺産総額を把握することに努めています。そして最終的に相続税がゼロで済むように、生前から贈与できるものは着々と行い、マイクロ法人にまとめた方が良い資産は移して行っています。

人はいつか死にます。その時にどんな状態でありたいのか、家族に何をどう残したいのかを考えて、それをもとに着々と準備を進めると良いと思います。

世の中の仕組みや制度を勉強して、いろいろと考えることは案外楽しいものです。私はゲーム感覚で楽しんでいます🎵
ビジネスや投資はもちろん、相続に関することも、高度で知的な大人のゲームだと思っています。電車の中でひたすらスマホゲームをしている人をよく見かけますが、そんな暇があったらリアルゲームを楽しんだ方が、高配当・高利回りなんだけどなーと、いつも思っています😄😄😄



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