【実践大家コラム 12】1棟目購入時の空室率66%。半年かけて満室①

前回は、10年前に私が最初の物件を購入する際、不動産投資への出遅れを一気に取り戻すため、ロケットスタート戦略を採用したことについて触れました。

この戦略にもとづいて選んだ物件は、2億6800万円の築古RC。シン・キャッシュフロー(以下、シンCF)が大きいことが購入の決め手でした。

今回は、購入後にこの物件をどう育てて行ったかを振り返ってみようと思います。

■大規模修繕と室内リフォームの実施 ← 今回はココ
■ステージングによる好感度アップ
■管理会社の変更により購入後6ヵ月で満室

大規模修繕と室内リフォームの実施

購入した物件は以下のとおりでした。

●東京都郊外、駅徒歩15分
●築25年の4階建てRCマンション
●2億6800万円
●表面利回り10.5%
●36室、うち空室24(空室率66%)

前のオーナーは裕福な方で、相続でこの物件を引き継いだものの、不動産賃貸にはまったく興味がなかったそうです。その結果、入居率がしだいに低下し、外回りも共用部も荒れたままでした。空室のリフォームもなされていない状況。

まずはテコ入れを急いで行い、入居率を上げなければなりません。当時の私は普通のサラリーマンで、多忙を極めていましたが「何がなんでも満室にする」という強い意志をもって取り組みました。主な修繕箇所は以下のとおりです。

●共用部
外壁塗装、屋上防水、階段・通路の防水シート交換、高圧洗浄、集合ポスト交換、照明器具交換、オートロック修理、樹木の伐採

●室内
水回り補修、建具調整、木部塗装、壁紙、床、畳、障子、網戸、照明器具、エアコン、混合水栓、TVモニター付きインターホンなど

上記を超特急で行いました。期間は3ヵ月、総コストは2000万円程度かかりました。この金額は購入価格の2億6800万円に含まれています。

2000万円もの大金を動かすわけです。複数のリフォーム会社から見積もりを取得しました。また、担当者に会ってみて、人柄や相性を確認しました。さらに、その会社を訪問して、オフィス内の雰囲気なども確認しました。この辺のやりとりは、サラリーマンとして多少の経験があったので、それを生かすことができたと思っています。

とは言え、当時の私は超初心者です。リフォームのことなどは何も分かりません。市販本を読みあさり、諸先輩に教えを請いながら、何とかやりきりました。
信頼できるパートナーを見つける努力さえ惜しまなければ、ド素人でも何とかなる。それが率直な感想です。

「初心者なもので・・・」はNGワード!

空室率66%の物件を立て直すにはスピード勝負。毎月の賃料収入だけでは銀行への返済がまかなえないからです。赤字経営の状態は一刻でも早く解消したいものです。だからと言って、大規模修繕やリフォームを他人まかせにするのはご法度だと思います。

世の中には他人のお金をかすめ取ろうとしている輩がワンサカいます。相見積もりをとればすぐにわかることですが、見積金額に2倍、3倍の開きがあることなんてザラです。

「初心者なもので・・・」などとは口が裂けても言ってはなりません。たとえ経験がなくとも、市販書籍もあれば、ネットもある時代です。大家の会に属すれば、懇切丁寧に指導してくれる良き先輩に出会えるかもしれません。

経験がない分を、自身の勉強とちょっとした努力で補うことは十分に可能だと今も思っています。ともに頑張りましょう!

次回はステージングによる好感度アップについて、写真を交えながらご紹介します。

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